【人生で一番最初に読む、ギターと音楽の教科書】vol.51『マイナーキーことはじめ ~その3~ マイナーキーのダイアトニックコード』

 

【vol.51】『マイナーキーことはじめ ~その3~ マイナーキーのダイアトニックコード』

(テキスト全編のダウンロードはこちらのページから可能です)

 

こんにちは、大沼です。

 

前回は、メジャーとマイナー両キーの、平行調(リラティブ・キー)の関係性を見ていきましたね。

 

その知識を踏まえた上で、今回は、マイナーキー時のダイアトニックコードについて学んでいきましょう。

 

やはりここでも重要になってくるのが、リラティブ・メジャーのダイアトニックコードとの関係性です。

 

引き続き、Amキーを例に学んでいくのですが、実際の所、Cキーのダイアトニックコードとモノ自体は同じなので、すでに、出てくるコードは知っている事になります。

 

なので、前回の平行調の考え方と同じように、リラティブ・マイナーのキーにトーナル・センターをずらした時、
それぞれのコードがどの位置(度数)にくるのか?

 

その際、メジャーキーでもやったような、

・T、D、SDの分類

・リラティブ・メジャーで把握したダイアトニックコードの位置を、 リラティブ・マイナーでは、どの様に見たら効率よく把握できるのか?

その辺りも考えていきましょう。

 

では、まずは、key=Amの時と、key=Cの時のダイアトニックコードの確認から。

 

以下の様に並べてみると、違いと共通点の、どちらもはっきり見えてくるでしょう。
教科書51-1

見ての通り、出てくるコード自体は全て同じもので、順番が変わっているだけですね。

 

このような関係性は、前回お話ししたように、それぞれのキーに、平行調の関係性として見られるものです。

 

どのメジャーキーと、どのマイナーキーがリラティブな関係性にあるのか?については、スケールなどから自分で調べてみても良いですし、実は、以前載せたSoFの図に、ネタバレ的に書いてあったりもします。

教科書51-2

この図では、外側のメジャーキーと内側のマイナーキーが、それぞれお互いのリラティブ・キーになっています。

 

この図や五線譜上の調号だったり、スケールやダイアトニックコードなど、色々な知識を組み合わせて、各キーとそれらの関係性を見ることが出来るようになっておきましょう。

 

それが出来ると、最終的に、実際の演奏中での咄嗟の判断力が上がります。

 

特に、何かトラブったりしたときに、瞬間的にフォローできる可能性が高くなりますので。

(※何度も演奏していると、一瞬、次のコードを忘れたり、キーを見失ったり、使うスケールがわからなくなったりする時がその内来ます。

そういった時、これまでずっと学んできた知識で、上手く逃げることが出来る場合があります。)

 

さて、次に、今回の主題である、ダイアトニックコードの把握についてなのですが、まず、

キーがメジャーでもマイナーでも、平均律の12音階がベースにある普通の曲の場合、(大本の)ダイアトニックコードは必ず、メジャー系コードが3つ、マイナー系コードが4つ

と言う構成になります。

 

メジャーキーで言うと、1度、4度、5度のコードがメジャー系、2度、3度、6度、7度のコードがマイナー系です。

 

マイナーキーで言うと、♭3度、♭6度、♭7度のコードがメジャー系、1度、2度、4度、5度のコードがマイナー系になりますね。

※赤字がメジャー系、黒字がマイナー系のコード

教科書51-3

 

見ての通り、リラティブ・キーの関係は、同じ構成音の中から、出発する音(トーナル・センター)をずらしただけなので、それぞれのコードが出てくる順番もスタートするコードが違うだけです。

 

上の表で、視覚的に単純に見た場合、違いは、Am と Bm(♭5)が先に来るか後に来るかだけですね。

 

そして、リラティブな関係性である、AmキーとCキーを比べる場合、CDEFGABの7音の内、トーナル・センターがA音とC音のどちらなのか?で順番が決まる、と。

 

そうすると、自然と基準スケールが導き出され、上記のようなダイアトニックコードが構成されます。

 

次に、それらを把握した上で、指板上で、マイナーキーのダイアトニックコードの位置を見ていきましょう

 

vol.49で、ナチュラルマイナースケールは、3度、6度、7度の音に♭が付く、と言う事をお話ししましたね。

 

で、実際に、上のコード一覧を見ると、その音に♭が付いているわけですが、これと合わせて使う知識が、先に書いた、ダイアトニックコードは、メジャー系コードが3つ、マイナー系コードが4つになる、という所です。

 

それを踏まえてもう一度表を見てみると、おなじみのCキーは1度、4度、5度の3つがメジャー系のコードになっていて、残りの4つがマイナー系です。

 

そして問題のAmキーの場合ですが、♭の付いている、3度、6度、7度のコードが、Cキーでいう1度、4度、5度のコードと同じメジャー系のコードになっています。

 

なので、この様に、そっくりそのままずらして見てみるとわかりやすいですね。
教科書51-4

 

と言う事で、まずは、マイナーキーのダイアトニックコードは、ナチュラルマイナースケール内の、♭が付く音(度数)をルートにしたコードがメジャー系である、と覚えましょう。

 

この♭の付く音の位置を、指板上でマイナーキーのトーナル・センター(tonic)から見た場合、位置関係としてはこうなります。

※Aナチュラルマイナースケール上の、♭の付く音の位置

教科書51-5

 

そしてこれらの、マイナー側から見ると度数に♭の付くコードは、

・Cキーで言うⅠ度のコードC(CM7)が、Amキーで言う♭Ⅲ度のコード

・Cキーで言うⅣ度のコードF(FM7)が、Amキーで言う♭Ⅵ度のコード

・Cキーで言うⅤ度のコードG(G7)が、Amキーで言う♭Ⅶ度のコード

と、この様な関係になっていますね。

 

もうおそらく、Cキーのダイアトニックコードは、ある程度スムーズに弾けると思うので、今回は、Amキーのトーナル・センターであるA音を基準に、マイナーキーのダイアトニックコードを把握していってください。(※最初は6弦5フレットのA音を基準に見るとわかりやすいでしょう)

 

この練習は、それぞれのコードをゆっくり弾きながら、

・そのコードのルート音、はトーナル・センターから見て何度にあたるのか?

・その度数のコードはどの種類のコードなのか?(メジャーか、マイナーか?)

・そのコードは、Cキーから見たら何度で、Amキーから見たら何度なのか?

こういった事を確認しながら、じっくりやっていきましょう。

 

今回の内容が理解できて、手に馴染んでくると、その内、どのキーを弾いていても、そのキーでルート音となる音に勝手に手が行くようになり、そのルートのコードがどのコード(種類、メジャー、マイナーなど)になるのか?までパッと弾けるようになります。

 

そうなってくるとミスも減りますし、曲をコピーする時のスピードもかなり上がりますので。

 

これらの内容を把握したら、試しに、現時点で弾ける曲をどれか分析してみましょう。(※出来たらマイナーキーの曲で)

 

色々と見えるモノが違ってくるはずです。

 

では、今回は以上になります。

 

ありがとうございました。

 

大沼

 

(テキスト全編のダウンロードはこちらのページから可能です)