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【人生で一番最初に読む、ギターと音楽の教科書】vol.28『インターバルについて詳しく‏』~その2~

※この講座(vol.28)のPDFファイル版です。プリントアウトするなどして活用してください。

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http://www.shunonuma.com/report2/vol.28int3.pdf

【vol.28】インターバルについて詳しく~その2~

(【人生で一番最初に読むギターと音楽の教科書】
テキスト全編のダウンロードはこちらのページから可能です)

 

こんにちは、大沼です。

 

前回に引き続き、インターバルについてやっていきましょう。

 

今回のテーマは『テンション』ですね。

 

『テンション(tension)』とは『緊張』という言葉の意味の通り、
『緊張感を付加することの出来る音』の事を音楽ではそう呼んでいます。

 

『緊張感の付加』と言われても、イマイチ、イメージがわかないかもしれませんが、
例えば、「C」のコードの場合、コードの構成音はC、E、Gですね。

 

C、E、Gで構成されているコードなのだから、
その3音はCコードにとっては「当たり前の音」なわけです。

 

「当たり前」ということは、Cコードだからと言って、
ずーっとその3音だけ鳴らしていると、その内、やっている方も
聴いている方も、面白くなくなってくるのです。

 

要するに、同じものばっかり聴いてても「飽きてくる」とか、
「慣れてくる(そして刺激が弱まる)」と言った感じです。

 

まあ、「飽きてくる」などは極端な表現だとしても、例えば食べ物であれば、
「甘いもの」が食べたいときもあれば、辛いもの、苦いもの、しょっぱいもの、
酸っぱいもの、と、その時々によって欲しいものは変わってきますよね。

 

ならばどうするのか?

 

そういったところで『テンション』の出番です。

 

「C、E、G」だけだったCコードに、
「D」とか「A」とか、元々の構成音以外のものを入れてみる。

 

「当たり前」のところに、新しい「別の何か」を入れたら
感じが変わるのは当然ですよね。

 

慣れ親しみすぎて、刺激のない日常に、
「ピリッ」とスパイスを効かせるような。

 

最初はそんなイメージで、大きく
『テンション』と言うものを捉えると良いかと思います。

 

まあ、理屈はともかく、単純な話、コード表でも見ながら、
いろいろとコードを鳴らしてみると感じられるはずです。

 

「C(メジャー)」系のコードだけでも、「C」、「CM7」、「Cadd9」、「CM9」などの
種類が出てきますが、実際に弾いてみるとそれぞれ印象が違いますよね?

 

通常のコードにさらなる味付けを可能にする、
そんな音が、『テンション』なのです。

 

ただ、どこまで入れるかは、曲調とその人の感覚しだいです。

隠し味的ににちょっとだけ、くらいにしてみたり、

適度に加えて、おしゃれな感じを出してみたり、

がっつり効かせて、破裂寸前の風船のような緊張感を演出したり・・。

 

テンションを操れると、その人のセンスしだいで、
『その楽曲(もしくはパート)の感じ(雰囲気)』をコントロールできるようになります。
(※もちろんテンションだけではなく、通常のコードトーンでもある程度できますが)

 

それらを操れすぎちゃって、一般人にはワケがわからないレベルにまで
行ってしまっているのが、ジャズやフュージョンのトッププレイヤー達です。

(※もちろんクラシック系でもとんでもない楽曲やプレイ(のアレンジ)をやってたりします。と言うか、
大本の研究としては、クラシックの方を複雑な理論や楽典のルーツと見るべきかもしれません)

 

一般の人にフュージョンなどの難解な曲を聴かせても、
「これ適当に弾いてるんじゃないの?」みたいな反応しか返ってこない
理由の1つは、『テンション(等)に耳が慣れてないから』なんですね。

 

テンションに慣れてくると、普通のドミソでは満足できなくなってきます。
(※もちろん普通のドミソもメチャクチャ大事ですが)

 

使い方がわかると、コードに入れたくなってきます。

 

誰かの曲を聴いていて『このフレーズの音使いやべー!』みたいなことが
感じ取れるようになってきたら、あなたもマニアックな音楽人の仲間入り。

 

あなたがそうなりたいのかどうかはわかりませんが、笑
まずはスタートとして、用法、用量を守って、
テンションを正しく使えるようになりましょう。

 

では、今回はその基本、『テンションの種類と音の配置』からやっていきます。
基本的にやることは前回と同じで、『その音がトニックからどのくらい離れているのか?』、
『インターバル的な正確な呼び方』、『指板上の位置』の3つの観点から覚えます。

 

相変わらず、Cメジャースケールを例にして覚えていきましょう。

 

まず、確認しておくこととして、主にポピュラーミュージックで、
テンションとする音は大きくわけて3つ(3種)あります。

 

vol.18で少し触れた通り、

『9th(ナインス)』、『11th(イレブンス)』、『13th(サーティーンス)』

の3つですね。

 

前回、トニック(1st)から7thまでのインターバルを確認しましたが、基本的には、
テンションとなる音たちは、その先の1オクターブ上のトニック以降の数字で見ます
(※1stを8番目の音と見てそれ以降)

 

なので9th、11th、13thと呼ぶのですね。

 

これも少しお話ししましたが、仮にCメジャースケールで音を順番に並べた場合、
インターバルはこのようになっていました。

 

C(tonic、1st)、 D(2nd)、 E(3rd)、 F(4th)、 G(5th)、 A(6th)、 B(7th)、
⇒ C(tonic、8th、oct)、D(9th)、 E(10th)、 F(11th)、 G(12th) 、A(13th) 、B(14th)、~
(※M、m、P表記は省略してあります)

 

「じゃあ、10th、12th、14thは?」という疑問がわくかもしれませんが、それぞれ、
10thは3rd、12thは5th、14thは7thのオクターブ上で、(ダイアトニック)コード構成の
基本的な音なので、鳴らしても普通は「緊張」しません。
(※7thは七の和音の基本構成音)

 

この辺は、試しに適当にトライアド(もしくは7th系のコード)を鳴らして、
さらにそのコードのオクターブ上とかのroot、3rd、5th(と7th)の構成音を
加えてみると分かります。

 

そのコードの、基本的な構成音をさらに追加しても、そもそもの響きには
ほとんど影響がないはずなので。

(※例えばC、E、Gと言う構成のCコードに、オクターブ上などのC、E、G音を加えても
「緊張」はしない(元々のCコードと響き(≒機能)がほぼ変わらない、と言う感じ)

 

結局のところ『その音がトニックに対してどう響くのか?』といった観点から、
インターバル的な音の分別がされています。

 

まあ、この辺りはざっくりと単純に、

『9th、11th、13th以外は(ほぼ)テンション的な使い方は出来ない(テンションにならない)』

くらいに捉えておいてください。

 

では、毎度おなじみのこの図で見ていきましょう。

vol28-1

 

まず『9th(ナインス)』ですが、これは3種類あります。

 

そのスケール(もしくはコードかkey)の第一音目を8th(8度)と見て、

・全音上の音が普通の『9th』

・次にその半音下の『♭9th(フラットナインス)』

・最後に9thの半音上の『♯9th』

vol28-2

 

指板図を見たらわかるように、『9th』は『2nd』と同じ音を指していますね?
(※Cメジャースケールの場合はD音)

 

この辺り、一応、トニック(1st)のオクターブ上の8th以降の音をテンションと見ていますが、
実際の演奏の際はどうしているのかというと、実はそこまでオクターブ上下の
区別はしていません。

 

以前も少しお話ししましたが、ギターの場合は、楽器の構造上、コードを鳴らす場合などに、
ピアノのように「低い音から順番に構成音を積み重ねて(同時に)鳴らす」、
という事が難しい場合が多いです。

 

この辺りは、ギターという楽器の制限でもあり、特徴でもある、
「コード・ヴォイシング」関係の話になってくるので、その時に詳しくお話します。

 

とりあえずここまでをまとめると、

・テンションは1オクターブ上のトニック(8th)から見た(数えた)音名で呼ぶ

・実際の演奏では、そこまでオクターブの上下を気にする必要は無い
(※と言うか、ギターでは厳密に鳴らすのが物理的に難しい場合が多い)

(※※もちろんバンドの編成や、作曲、アレンジなどで細かく考える場合も多々あります)

と覚えておいてください。

 

なので初期段階では『「9th」は「2nd」と同じ音』位の認識でもOKです。

 

一応、上に書いたような事も、頭の片隅にでも置いておいてもらえれば。

 

「♯9th」と「♭9th」は、それぞれ通常の9thを基準に左右にある、
と考えるのが(視覚的には)一番わかりやすいでしょう。
(※もちろんトニックなどから関係性を見てもOK)

 

さて、ここまでの話を聞くと、勘の良い人は、
『「♯9th」って「m3rd」と同じ音じゃね?』と思っているかもしれません。

 

それはその通りで、「♯9th」と「m3rd」は同じ音です。

 

3rdを9th(2nd)の次の音と見ると3rdは「10th」ですね。

 

なので「m3rd」をオクターブ上の度数で見ると「♭10th」となり、
「♯9th」と「♭10th」が異名同音となります。

 

この辺りは『9th系のテンション』と見るか、『3rd系(10th系)の音』と見るのかの違いです。

 

細かいことを言えば、色々と考えることもありますが、一般的なレベルでは、
9th系(♭9th、9th、♯9th)でまとめておけば、まあ、問題ないでしょう。

 

では、9thの話が一段落したところで、次は『11th(イレブンス)』の話です。

 

その『11th』は2種類。

 

通常の『11th』と、その半音上の『♯11th』です。

vol28-3

通常の11thはP4thと同じ音名になりますね。
(※Cメジャースケールの場合はF音)

♯11thは♭5th(dim5th)と同じ音になりますが、これも♯9thとm3rdの関係と同じように、
「11th(4th)側から見るのか、5th側から見るのか」という事です。

 

この辺りはkeyとスケール、ダイアトニックコードの関係性にしたがって、
「名前の違う同じ高さの音をどちら側から見るのか?」と言ったルールがあるので、
またその時に追々説明しますね。

 

まずは種類と場所から覚えていきましょう。

 

では3つ目のテンション『13th(サーティーンス)』について。

 

これも2種類、『13th』と『♭13th(フラットサーティーンス)』があります。

vol28-4

13thはM6thのオクターブ上で、♭13thは♯5th(aug5th)と同じですね。
同じ音でも呼び方が違う理由は、これまで解説した他のテンションと同じです。

 

と、ここまでが、各種テンションの名前と場所の解説になります。

 

前回の内容と合わせて、これで基本的なインターバルを全種類を学びました。

 

今後、このインターバルの知識(音の分別)を使って、作曲、アレンジ、
アドリブやらなんやらを行っていくことになるので、
これらは完全に把握しておく必要があります。

 

おそらく「テンション」や「テンションコード」といった言葉は、
今までに聞いたことがあると思うのですが、1つ1つをちゃんと学んでいない場合、
『いつ、どこでそれらを使ったらよいのか?』は、わからないでしょう。

 

と、言うか、これまでにこう言った事を学習したことがない場合、
テンションの正式な呼び方(見方)と、指板上での位置すら怪しいハズです。

 

極端な話、ギターはペンタだけでも結構弾けてしまいますが、

「ペンタしか知らないからペンタで弾く」

のと、

「他のスケールや一つ一つの音の意味も知ってるけど、あえてここはペンタだけで弾く」

のでは、プレイの質に雲泥の差が生まれてきます。

 

この講座を受けているあなたには、是非、後者を目指して欲しいと思います。

 

習得には少し労力が必要ですが、その見返りとして、自分のレベルが上がってふと気付いた時、
音楽から得られるもの、感じ取れるものの大きさに、感動する日がきっと来るでしょう。

 

では、今回は以上になります。

ありがとうございました。

大沼

 

 

 

※Top image by Billy Frank Alexander →facebook

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